「 戦時下の二宮を記録する会 」の進め方について
                                  
発足会資料:

準備会から提案
○会の目的・狙い
“戦争の記憶を継承するために” 今やっておかなければ永久に失われてしまう。二宮の戦争の記憶を、聞き書きや手記により記録に残すこと。この記録は後世に引き継ぐべき、
公共の資産である。更にこの活動は平和の礎を築くことにつながる。

○活動の期間と目標
● 少なくても3〜5年は継続して、調査・記録作成・資料集めを行いたい。
● 年間報告書と最終記録集の形で、資料をまとめて保存する。
● 町に住む70歳くらいを超える方から、戦中戦後に体験したことや、暮らしの様子などを、聞き書きして証言として記録化する。または、手記をお借りして記録に残す。
● 遺跡、戦跡の調査を行い記録し、保存の方法を提案する。
● 文献や各種の資料を当たって、戦時下の二宮に関連する記事を集め資料化する。
● 散逸する遺品や遺物を集めて、文化財として保存・保管・活用を行政へ働きかける。

○会員とサポーターを募集します
● この会は仕事(調査と記録化)をする会員(ボランティア)の集まりです。
 会の活動を見守り、助言・援助をするサポーターの激励を受けて、町の人々に支持される活動をめざします。
● 調査・記録を担当するチームを、少なくとも10チームは作りたい。
● 諸種の事情で今すぐには調査に加われないが、いずれ協力できる人も会員です。
● 希望する人は何時でも会員になれます。高校生の会員も歓迎します。
● 会員から年額千円の会費を集めて会場費などに当てる。

○会員の役割分担
 会員には、「調査記録:支援:協力」のどれかのグループで、役割を担って貰います。
■調査記録グループ
● 聞き書き記録チーム 2〜3人のチームで、語り手を訪問、聞き書きし、記録化する。
● 遺跡、戦跡調査チーム…町にある遺跡・戦績を調査し記録と保存法の提案をまとめる。
● 資料・文献等の調査チーム…記録、文書などを調査し、記録化する。
● リライト、記録整理担当…調査グループの支援チームで、文書化・リライトを手伝う。
● 保管担当チーム…すべての調査記録を保管・整理し、年報などに編集する。
■支援グループ
● 連絡調整担当…会員間の連絡調整に当たり、月例連絡会を主催する。
● 渉外、報道担当…会と外部の間の連携・調整を図る。
● レク・イベント担当…会員間のレクや、町の人を誘うイベントを担当する。
● 会計担当…会の会計を担当する。
● サポーター担当…会とサポーターの間の連絡に当たる。
■協力グループ
● 待機していて、協力を求められたとき(都合がつけば)応援する。

○サポーター 
地域の事情に明るい方、会の活動を見守り・助言して下さる方に、サポーターになって貰いたい。そして、語り手の推薦と、語り手と聞き書きチームとの間を、取り持って貰う協力をお願いしたい。

■調査と資料集めの候補リスト(順序不同)
0.本土決戦のために二宮に駐留した陸海軍部隊について調べたい。
  ●町に残っている戦跡・遺跡などの調査。
 ●資料から、聞き込みなどから、駐留部隊の構成人員と編成地などを探る。
 1.二宮の75歳ぐらい以上の方に、「手記」や「当時の日記」などを提供願う。
 2.戦争被害者(死亡・受傷・家屋家財の損傷)を、全町域に亘って調べる。
 ●氏名、年齢、遺族を明らかにする。
  ●遺族から、その方の、人となりなどを聞いて資料化する。
  ●戦争被害への補償や見舞金の有無も、明らかにしたい。
 3.戦中・戦後の町民のくらしを聞き書きなどによって、記録化する。
 4.北口市街の被弾状況を、再度全調査して被弾地図を完成する。
 5.南口市街地図に被弾状況を調査し、結果を書き込み被弾地図をつくる。
 6.戦時下の学校教育の状況を、資料を調査し、聴き取りして補強し、資料化する。
 7.勤労動員の記録を、資料と聞き込みで明らかにする。
  ● 何時、どこで、何人ぐらいで、何の作業をしたか。その様子など。
  ● 動員は、どんな経路で伝えられたのか。当時の記録を探す。
 8.二宮への戦時疎開者から、当時の様子を聴くなどして記録化する。
 9.戦後に移住した人にも、戦災の記憶、戦時下のくらしを聞いたり、書いてもらう
10.出征兵士からの手紙や、手記、日記、メモが残っていないか。
11.配給制度とその量、特に食糧の調達の状況など。



【お願い】
◎ この他、会場の方からも、調査の追加アイデアを戴きたい。 

◎ 会の名称・略称も会場で決めたいと考えています。
会の名称=
会の略称・愛称=


(補足)
 私たちは、5月3日「(ガラスのうさぎ)上映会」に寄せて戴いた二宮町の方々の厚いご支持と成功をバネにして、60年前の記憶を記録に残すという、未踏の状況に踏みだそうとしています。これから進む先に、どんな困難が待ち受けているか、想像も出来ません。 ですが、目標を達成するまでチームが団結して、取り組みを続けなければなりません。

(チームが活力を継続するためのヒント)
・今がラストチャンス、今私たちが記録に残さないと消えてなくなってしまう。
・エピソードは体験した人の数だけある。
・この調査、記録の活動は、町の人々に認められ期待されている。
・出来上がった証言集・記録集は生きた証であり、語り手と聴き手の共同の作品です。
・聞き書きは、互いの経験を重ねれば、きっと上手になると信じています。
            
【赤羽 興三郎】